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東芝は22日、二酸化炭素(CO2)を電気分解によって燃料や化学品の原料に変える技術の処理能力を大幅に向上させたと発表した。処理速度を従来と比べ約60倍速めることに成功した。
脱炭素社会の実現に向け、CO2を資源化し有効活用する技術の開発に注目が集まっており、2020年代後半の実用化を目指す。
CO2は地球温暖化の原因になるため、大気中に出さず、吸収・資源化する技術が注目されている。例えばCO2から一酸化炭素(CO)を作り、さらにメタノールを合成することなどが考えられている。メタノールは、燃料や接着剤、医薬品などの材料になる。
このような技術は、CO2と水から炭水化物を作り出す植物の光合成になぞらえ、「人口光合成」と呼ばれることがあるが、処理速度が遅く、ごみ処理場や火力発電所のように大量に排出されるCO2の処理は現実的ではなかった。