自分のアイディアや工夫が、大勢の人の暮らしに役立って、その代償にお金がもらえたら・・・
そう考えるだけでわくわくしますね。
特許権や実用新案権を取れば、普通のおばちゃんでも、ものすごい収入を得ることが出来るのでしょうか。
書籍や漫画の印税は10%という決まりがありましたが、特許権を持っていれば、それと同じように10%くらい儲かるのでしょうか。
さて、知りたいのは、他でもない、幾ら儲かるのということなんですが・・・。
その前に、特許について、あまりよく知らない人が多いと思うので、今日は、そもそも特許とはなんぞや、というところから書いていきたいと思います。
特許権、実用新案権が認められる理由
そもそも、特許権というものが生まれた理由ですが・・・
たとえば、仮に、ある日自分が、ものすごいアイディアを思いついたとします。
そのアイディアを商品化する前に、誰かが、横取りして商品化してしまったら、アイディアを思いついた人は、そのアイディアから何も益を得ることができませんよね。そうならないために、アイディアを思いついた人に、独占的な権利を与えようというのが特許権です。
云われてみれば当たり前ですよね。
自分が考えたアイディアやデザインを、他人に勝手に真似をされるのは、困ります。
そこで、真似をされないためのルールが必要になります。
そのルールが、特許、実用新案、意匠、商標などの制度です。
このルールのおかげで、そのアイディアやデザインを、自分に特有のものとして安心して使ったり、商品化ができるのです。
詳しくは、以下のHPを参考にしてください。
特許庁
http://www.jpo.go.jp/indexj.htm
各地域の知的財産戦略本部
http://www.jpo.go.jp/index/chiiki_shien.html
特許の種類
特許など、「知的財産」を守ってくれる制度は、特許、実用新案、意匠、商標の各制度が相当します。
ちなみに、商標登録については、最近、東京オリンピックのロゴマークの件で、大騒ぎになっていますね。ああいうことが起きないために、このような制度が必要になってくるんですね。
ああいう事件を見ると、この大切さが納得できます。
特許権をお金にするには
特許権や、実用新案権は、持っているだけでは、お金になりません。
申請には大金と手間がかかりますし、特許権を維持するために特許料を支払う必要がありますから、お金にならないどころか負債です。
お金にするためには、商品化する人がいて、特許使用料を支払ってもらうことで、特許権を持つ人に収入が発生します。
もちろん、資金があれば、自分で商品化して売ることもできます。
松井和代さんの場合
松井和代さんという芸能人の方が、様々な商品をプロデュースして、ずいぶん儲けていらっしゃいますが、彼女は、自らテレビショッピングに出演して売り込むことができる野で、あれだけの収入を得ることができるんですよね。
包丁でも、圧力鍋でも、どんと来い!です。
ちなみに、彼女のプロデュースした商品には、特許権を持つものもあるそうですが、どれがそうなのか、具体的な情報は見つけられませんでした。
普通の主婦が特許を取って儲けるために
松井さんのような有名人でなく、一般の主婦が、アイディアを持ったとして、その特許を取ろうとすれば、何をどうしたらいいのでしょうか。
特許事務所に申請を代行してもらう
まず、特許事務所に、特許、実用新案、意匠、商標など特許庁における手続あるいは経済産業大臣に対する手続を行うための業務をお願いするために費用がかかります。
これに、最低30万円、特許の種類によって、あるいは書類のページ数が多い場合など100万円もかかる場合があるそうです。
審査請求料として数万~十数万、拒絶された場合に提出する補正書や意見書といった書類を出してもらうのに、数万円もかかるんですって。
自分で特許申請をする
書類を作ってもらうための費用、何とかならないの?って思ったら、自分でやることもできます。
また、参考資料が必要な方には、こんな書籍もありました。
弁理士会の発明相談
http://www.jpaa.or.jp/consultation/commission/free_advisement/
こちらに行くと、HP、書籍、等で、特許等の書類(明細書)の書き方について、勉強ができるようで、自分で明細書を書いて、特許庁に提出することが可能という話です。
特許に比べ、実用新案葉ハードルが低いみたいですね。
実質的な審査を経ずに権利化されるそうです。
発明からロイヤリティを得るまでの手順
さて、これから特許を取って。発明品を売り出したい人にとって、特許を取って収入を得るまで、どれくらい手間と時間と経費が掛かるのかは重要ですね。
そこで、ざっと特許申請にかかる手続きについて書いてみます。
特許申請にかかる手続きの流れ
特許申請をする場所は、言うまでもありませんが、特許庁ですね。
特許庁の窓口に、平日の9時から17時までに出向いて申請書を提出できます。
土曜日、日曜日、祝日、年末年始(12月29日から翌年の1月3日まで)は、おやすみです。
入館受付には、時間を要するので、時間に余裕を持たせてほしいという注意書きがありました。
申請の流れとしては、出願⇒公開⇒審査⇒登録になります。
審査の結果、却下されることがあります。
出向くことが難しい場合は、郵送することも可能ですし、パソコンを使って送ることもできます。
特許料の減免
http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/hyou.htm
家庭の主婦や学生など、市町村民税は非課税の方に対しては、特許料の減免もあるようなので、それを利用できる場合もあります。
特許庁ホームページ「特許料等の減免措置一覧」
http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/genmensochi.htm
発明をしたら、弁理士意外の誰にもそのことを言ってはいけません。
まず、特許権、実用新案権の手続きに入ります。
出願をしたら、次は、それを現実に商品化できるかどうかを検討します。
発明協会の理由
特許出願をしたら、発明協会に行ってみて、とネット勧めている人がいました。
発明協会とは、発明の奨励、青少年等の創造性開発、育成及び知的財産権制度の普及啓発等を行っているところです。
手順としては、特許庁への申請(出願)を行ったら、発明協会に行き、相談員の方に協力してもらって企業に売り込みをかけ、それに乗ってくれる企業が現れたら、その企業の協力を得て、審査、特許化に進むというのが、素人にはハードルが低そうな感じですね。
この情報は、弁理士の中村彰吾さんという方がネットで紹介している
「個人発明を収入に繋げる方法 」
http://ameblo.jp/shogon46/entry-11064221739.html
もしかしたら発明者にとって、メリットが小さくなるのかもしれませんが、商品化しなくては実施料は入らないし、商品化するには資金がかかるし、企業の協力が得られれば、鬼に金棒って気がしますね。
ロイヤリティ契約になる確率、1,000分の3
発明品が商品化されロイヤリティ契約になる確率、1,000分の3
これまで、発明品で大儲けした例は、
7億5,000万円 シューゼット(クツの収納器具)
4億5,000万円 ラクダーネ(骨盤矯正サポーター)
1億2,500万円 プーペコほっぺのエクササイズ(頬を運動させる器具)
5,000万円 アイミミー(アイマスクと耳栓が一つになった商品)
1,000万円 レシート貼るだけ家計簿(レシートを貼っていくだけの家計簿)
2013年2月5日と2月26日に放送された 笑っていいとも!の
『 発明主婦の儲けた金額 おいくら万円?のコーナーで紹介されました。
成功例を聞くと、テンションが上がりますね。
実施料はいくらくらいになるか
特許使用料のことは、書籍や漫画の作家に支払われる印税と似ていますが、印税とは云わず「実施料」といいます。
発明品を商品化できた時の、実施料はいくらくらいになるか
やっと見つけました。
http://homepage2.nifty.com/hkk/Q&A.htm
(こちらを参考にさせていただきました。)
実施権は、希望者がいれば売ったり貸したりすることができます。
企業と結ぶ実施契約
そのために企業と結ぶ契約を、実施契約といい、以下の2種類があります。
①専用実施契約
②通常実施契約
専用実施契約は、権利を独占使用する権利のことです。発明した権利者が、企業一社に専用実施権を与えると、ロイヤリティ(実施料)をもらうことができます。
その金額は、卸値の3%前後
一社に独占させず、数社に実施権を与えることもできますが、普通は専用実施権を結ぶことが多いようです。
実施契約の時には、いろいろな条件を盛り込み、双方合意の上で書類を作成するそうです。
こうやって、手続きを踏んで、発明品からロイヤリティを得ることができるのですね。
は~~、お金を儲けるのは、やっぱり結構大変