オーストラリア在住のフィリピン人アーティストの夫婦、イザベルとアルフレド・アキリザンによる段ボールを使ったアート作品をご紹介します。
九龍城砦を彷彿とさせる増築に増築を重ねたような、家が複雑に絡みあった混沌とした作品がカオス的でとても美しい。
日本でも作品の展示会が開かれるなど大盛況のようです。
↓金沢21世紀美術館での展示会のレビュー↓
http://www.cinra.net/review/20130918_art_kanazawa21.php
こんな巨大な作品になっています。
生産―消費の流れを示すダンボールを使って作る「家」を積み上げた、壮大なインスタレーション作品です。
本作品は、ボルネオ島サバ州海岸部一帯を拠点にして暮らすバジャウ族の人々を参照しています。
近くで見るとこんな感じになっている。
これは大変な作業だ。。。
それにしても段ボールでびっしりだ!!
これは小さいお子様も楽しめそうですね♪
工作として、小さいバージョンを作っても面白そうです♪
「どこに住むか」「どのように住むか」について考えるプロジェクト「もうひとつの国」によって、あたりまえのことと考えてきた「住む」自由を脅かすような急速な世界情勢の変化に対して、個々人が直面する問題を共に考える場を提案し続けているのです。
これはまた、逆さになった、船のような、モンサンミシェルのような作品だ。
よく、見るとこれにも小さな家々がびっしりと乱立しています。
そして、またこの大きさにビビります!!
反対にしたバージョン。
この模型もあります。
これ、メッチャ欲しい!!
お部屋にオブジェとして飾りたい♪
こんな作品もあるぞ!!
九龍城砦の滅茶苦茶な違法増築を思い浮かべてしまいます♪
まずは廃墟マニアなら誰もが知っている「九龍城砦」について・・・
「東洋の魔窟」
「一度入るの二度と出てこられない」
「迷路」
「混沌」
「無秩序」
「無法地帯」
「巨大スラム」
「高人口密度」
「違法増築」
このカオス具合がたまらない!!
1960年代~1994年の取り壊されるまでの間、中国に実在した、世界でも類をみない「巨大スラム街」のこと。
呼び名は「ガウロンセンチャイ」「クーロン城」「キュウリュウサイジョウ」などなど。
香港の中にあって法律が適用されない唯一の地区で、警察も関与できないことから中では、売春、賭博、薬物売買などあらゆる違法が横行していて「東洋の魔窟」とも言われるほどヒドイ地区になっていく。
この法律が適用されない無法地帯はその当時、畳一枚あたり、3人というほど人がひしめきあっていて人口密度も世界で最も高い地区となり、その分どんどん違法増築が増えていき、中は入り組んだ複雑な「迷路」のようになっていく。
「九龍城砦には一度入ると二度と出てこられない」と言われる所以はここにある。
この「九龍城砦」に魅せられた方は廃墟マニアのみならず、世界中にいて、映画「スワロウテイル」や、アニメ「イノセンス」なども作品にその影響を受けていると聞く。
その他にも九龍城砦を見事に再現した川崎にあるゲームセンターの「電脳九龍城」も話題になった。
この中に、病院から学校から飲食店から住居まで何でもあり、一つの都市みたいになっている。
九龍城砦が取り壊される直前の1990年代初頭には、0.026km2(約200m×120〜150m)の僅かな土地に5万人もの人々がひしめき合っていたというから驚きだ。。。